ドライビングテクニック

エンジンブレーキの多用|メリット・デメリットを解説【街中は不要】

どうも、週末レーサーのドラプレ君(@PleasureDriving)です!

エンジンブレーキの使いすぎは、車のエンジンやミッションなどに、負担をかけ寿命を縮めるのではないか?と気になる方も多いと思います。

今回はこういった疑問を解消していきます。

✅本記事でわかること
  • エンジンブレーキの多用はデメリットはある?
  • エンジンブレーキを使用する2つのメリットとは
  • 街中でエンジンブレーキが不要である理由

本文に入る前に、エンジンブレーキってなに?という方は、先に下記の記事をご覧いただくと理解しやすいと思います。

エンジンブレーキとは仕組みを解説
エンジンブレーキとは?仕組みと活用方法を解説【エコ運転にも】車を運転する人ならだれでも自然に使っているエンジンブレーキですが、言葉は知っていても「エンジンブレーキ」とはそもそもなんなのか正しく理解...

それでは「エンジンブレーキの多用はメリットあり!【但し注意点も】」について解説していきます。

エンジンブレーキの多用はデメリットがあるのか

エンジンブレーキの多用はデメリットあるの?

 

結論から言うと現在の車は、エンジンブレーキを多用してもデメリットはないです。

日常の走行シーンにおいて、車が故障することはないでしょう。

但し、適切じゃない操作を行えば故障のリスクは存在するので解説していきます。

故障リスクを上げるエンジンブレーキの操作とは?

  • MT車:シフト飛ばしによる行き過ぎたエンジン回転数の上昇
  • AT車:とくになし

MT車とAT車の場合で違いがありますのでそれぞれ解説していきます。

✅MT車の場合

行き過ぎたシフトダウン(5速→1速など)を行い、回転数が「レッドゾーン」まで上がってしまうとエンジンを損傷してしまう場合があります。

また、ブリッピングでエンジンの回転数を合わせずにシフトダウンを行うと、駆動系にもダメージがいきますね。

しかも、上記のような操作は、急激なエンジンブレーキが発生し、後続車に追突される恐れもあるので危険です。

とはいえ、ブリッピングの習得には練習と慣れが必要なので、【ブリッピングとは?】必要性から練習のやり方をご紹介【近所迷惑注意】で練習方法つきで解説してます。

✅AT車の場合

AT車の場合は、そもそも故障リスクはないと言ってもいいですね。

むしろ最近のCVT車は、上級グレードの車になると「パドルシフト」がついていますが、エンジンブレーキを積極的に行えるように出来ていたりします。

以前のAT車は、長い下り坂などでは、フットブレーキのみで制動を行わなければいけない車種が多かったですが、パドルシフトのおかげで足が疲れなくて済むようになりました。

さらに、ブレーキへの負担も減らせるので、フェード現象べーパーロック現象などのブレーキトラブルも減らせて一石二鳥ですね。

ちなみにAT車のシフトダウンは、車に内蔵されている「電子制御ユニット(ECU)」によりレッドゾーンまで回らないように設計されています。

エンジンブレーキを使用する「2つのメリット」とは?

エンジンブレーキのメリット

エンジンブレーキを使用するメリットは2つあります。

  • メリット①:燃費がよくなる
  • メリット②:ブレーキの負担を減らせる

具体的に解説していきます。

メリット①:【エコに貢献】燃費向上に効果あり

エンジンブレーキを使用すると「燃料噴射カット(ヒューエルカット)」が行われます。

ヒューエルカットの活用は、燃費向上が期待できます。

とくに、AT車はエンジンブレーキが強くかからないので、停止や減速をするときは早めのアクセルオフをするだけで効果が絶大です。

エコドライブにはかかせない知識なのでぜひトライしてみてください。

エコ運転については【誰でも可能】燃費に効く、エコ運転の方法を伝授【2万円節約法】でも紹介しているのでエコドライブを極めたい方は参考にしてみてください^^

燃料消費が少なく済み、ガソリン代の節約ができますよ。

メリット②:ブレーキの負担を減らせる

長い下り坂など、エンジンブレーキを併用することでブレーキへの負担を軽減することができます。

エンジンブレーキを強めに使用する方法は簡単で以下になります。

  • AT車:パドルシフトまたはD→Sにシフトダウン
  • MT車:1、2個シフトダウンする。

ブレーキに負担をかけすぎるとフェード現象」や「ベーパーロック現象」を引き起こし、ブレーキが効かなくなることも。

そのため、長い下り坂などは積極的にエンジンブレーキを使用していきましょう。

✅フェード現象とベーパーロック現象とは?

たとえば長い下り坂などで長時間ブレーキを使い続けると摩擦熱により、ブレーキパッドが耐熱温度を超えてしまい、ブレーキの効きが悪くなる現象がフェード現象です。

フェード現象が発生後もそのままブレーキを掛け続けると、ブレーキフルードまで熱が伝わり、フルードの沸点を超え沸騰すると、ブレーキフルード内に気泡が発生します。

気泡が発生したフルードは、油圧を保持できなくなるので制動力が失われます。

これが「ベーパーロック現象」です

「フェードとベーパーロック現象」車のかなめである、「止まる」という行為が出来なくなる大変危険な現象です。

街中での強いエンジンブレーキの多用は不要である理由

エンジンブレーキ 使いすぎ

ここまで、エンジンブレーキのメリットを紹介してきましたが、街中のような平たん路で、シフトダウンを伴うような、エンジンブレーキの多用は不要です。

平たん路でシフトダウンが不要な理由

先ほど紹介したように、エンジンブレーキを使用するメリットは、

①:燃費向上

②:ブレーキ負担の軽減

の2つです。

なので、この2点をまとめると下記になります。

燃費を向上させたいなら・・
⇒「早めにアクセルオフを心がけるだけ」

ブレーキ負担を減らしたいなら・・
⇒「そもそも平たん路でブレーキの負担を気にする必要がない」

上記のとおり。

とはいえ、中にはブレーキパッドの消耗を気にしてエンジンブレーキを多用したい人もいるかもしれません。

しかし、故意にブレーキを踏み続けるような操作を除き、街中でのブレーキの消耗は、エンジンブレーキを積極的に使用しても、パッドの減り方に大差ないレベル。

なので、平たん路でのシフトダウンは不要といえるでしょう。

レースの世界でも車の操作の原則は、「加速はアクセル」「減速はブレーキ」であり、「シフトダウンによる減速は行わない」と、公言しているプロドライバーも多いです。

頻繁なシフトダウンは同乗者を不快にさせる

街中などで頻繁にシフトダウンを行う行為は同乗者を不快にさせることが多いようです。

理由は簡単で、

シフトダウンの時に車がシフトショックで揺れてしまうから。

これは、AT車でも、MT車でも同じですね。

MT車であれば、シフトチェンジのコツをつかんでいればシフトショックを消せるかもですが・・・

とはいえ、同乗者が車酔いしやすい人だと、即効で酔う可能性がありますし、そもそもメリットもないので街中でもシフトダウンは必要ないといえるでしょう。

エンジンブレーキの多用について-まとめ

今回は「エンジンブレーキの多用はメリットあり!【但し注意点も】」について解説しました。

街乗りでは、アクセルオフを主体にエンジンブレーキをゆるく効かせ、エコドライブをするのが一番いい運転の仕方となります。

エンジンブレーキは状況に合わせてうまくを活用することで効果を発揮します。

ぜひ、活用してみてください。

それでは、ドラプレ君(@PleasureDriving)がお送りしました。

✅MT車のドラテクスキルの磨く方法

MT車に乗ってる方は、同乗者がいないとき、周囲の安全を十分に確認のうえで、「ブリッピング」を使ったシフトダウンを練習すると運転技術が向上します。

ブリッピングができるようになると、ヒールアンドトーのマスターも可能になってきますので興味ある方は挑戦してみて下さい。

《ブリッピングの練習方法》
》『MT車』ブリッピングとは?必要性と練習のやり方をご紹介!

《ヒールアンドトーの練習方法》
》『ヒールアンドトゥ』のやり方とマスターへの道~練習方法紹介~