どうも、会社で歩く車の”情報屋”と呼ばれているドラプレ君(@PleasureDriving)です!
政府により、被害軽減(自動)ブレーキ車の優遇措置にあたる、「サポカー減税」の検討が始まったとの報道がありました。
そこで本記事では、以下の内容を紹介していきます。
1.サポカーの解説(サポカーSも)
2.サポカー減税の開始時期
3.サポカーの任意保険割引について
サポカーはすでに市場で販売されていますが、サポカー減税の情報を知っておけばクルマの購入時の参考にもなります。
サポカーについてよくわからないという方も、サポカーについての理解を深めつつ、サポカーの優遇措置について理解できる内容なので安心してご覧いただければと思います。
それでは、「サポカー減税|サポカーの優遇措置はいつから?【任意保険割引はすでに】」について書いていきます。
サポカーとは?

サポカーとは、「セーフティ・サポートカー」の略で、被害軽減ブレーキを搭載したクルマのことです。※2017年 新車搭載率は約78%
自動ブレーキ作動速度域が時速30km/以下のものを指しています。なお、運転支援が目的で”路面や天候”によって作動しない場合もあります。あくまで「転ばぬ先の杖」の位置づけですね。
さらに、被害軽減ブレーキの他に、安全サポート機能がついたものを「サポカーS」といいます。
では、「サポカーS」にはどんなサポート機能があるのでしょうか?
☑余談:世の中の認知は「自動ブレーキ」という用語が一般的だが・・
一般社団法人自動車公正取引協議会が実施したアンケートによると、「自動ブレーキ」の認知度は9割を超える一方で、自動ブレーキの作動条件については、
13.3%の人「あらゆる状況で作動するため、運転者は操作する必要がない」
34.2%の人「あらゆる状況で作動するが、必要に応じて運転者の操作が必要」
以上の結果で「自動ブレーキ」という用語により、
- 「クルマがすべて自動でブレーキをかけてくれる」
- 「クルマがすべて自動でブレーキをかけてくれるがたまに運転者の支援が必要」
と、機能の過大評価につながっていることがわかりました。
そのため、政府により2019.3.12に用語の見直しが行われ、
自動ブレーキ車 → 被害軽減(自動)ブレーキ車
に改められています。
サポカーSは被害軽減ブレーキ+安全サポート機能がついてる
自動ブレーキの他に、安全サポート機能が1つでも装備されているものは「サポカーS」に分類されます。
安全サポート機能の種類は以下の通り。
- ペダル踏み間違い防止機能(誤発進抑制機能)
- 車線逸脱警報
- ハイビーム・ロービーム自動切換え装置
政府としては、全てのドライバーにサポカーを推奨しており、特に近年問題になっている「ペダルの踏み間違い事故」などを受け、高齢者には機能の充実した「サポカーS」を強く推奨しています。
そんな多機能な「サポカーS」には安全サポートの機能に応じて”3つのランク”に分類されています。
サポカーSは3つに分類される

「サポカーS」の区分は上位ランクから順に、「ワイド」「ベーシック+」「ベーシック」に分類されています。
わかりやすく、「ベーシック」から順番に解説していきます。
「サポカーS」ベーシック

☑被害軽減ブレーキ機能
作動速度域30km/h以下、対車両のみ作動
☑安全サポート機能
誤発進抑制機能のみ
「サポカーS」ベーシック+

「サポカーS」ベーシックからの追加ポイントは以下の通り。
☑被害軽減ブレーキ機能
作動速度域が30km/h以上も作動。概ね60km/h前後まで作動するクルマが多い。
「サポカーS」ワイド

「サポカーS」ベーシックからの追加ポイントは以下の通り。
☑被害軽減ブレーキ機能
「対車両」だけでなく、「対歩行者」も検知が可能。
☑安全サポート機能
車線逸脱警報、または車線維持支援装置
ハイビーム・ロービーム自動切換え装置
では、サポカーについて理解が深まったところで、サポカー減税がいつからなのか?今現在見えている情報を整理して解説していきます。
サポカー減税はいつから?

サポカー減税の開始時期は、2019年現在では以下となっています。
政府検討段階:2021年度の導入を目指して検討中。
サポカー減税の適用条件(案)
減税の適用条件は、国交省が2018年4月に創設した「自動(衝突被害軽減)ブレーキの性能認定制度」を参考にする案が濃厚です。
この制度を参考にすると以下が、「サポカー減税」の適用条件となりそうです。
- 制止している前方車両に対して50km/hで接近したときに、自動ブレーキにより、衝突しないまたは、衝突時の速度が20km/h以下になること。
- 20km/hで同一方向に走行する前方車両に対して、50km/hで接近したときに、自動ブレーキにより衝突しないこと。
- 自動ブレーキ作動時に、0.8秒前までに危険を知らせる警報が作動すること。(作動時に警告音がなるのはこの条件を満たすためです。)
つまり、「サポカー」に認定されたクルマは減税の対象となる見通しです。
サポカー減税を行う背景
少し余談になるかもしれませんが、今になってなぜサポカー減税の検討を政府は始めたのでしょうか?
サポカー減税の検討を行う背景には、大きく以下の2点があげられます。
- 高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違え事故の多発
- エコカー減税の政策効果が薄れてしまったこと
高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違え事故の多発
やはり最近よくニュースでも見かける高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違えによる事故の多発が一番の要因といえるでしょう。
実際に経産省のデータを参照すると、死亡事故の要因として75歳未満は「ブレーキ・アクセルの踏み間違い」が原因の事故割合が0.8%に対し、75歳以上は事故割合6.2%と多いことがわかります。
政府は2017年度以降、「安全運転サポート車」として自動ブレーキやアクセル・ブレーキの踏み間違え防止、車線逸脱防止などを搭載したクルマの普及を図っており、2020年までに「サポカー」の新車割合を9割以上とすることを目指しています。
警視庁は「運転支援付き自動車に限定した運転免許の新設」も検討しており、「サポカー」の普及に力を一層と入れていく方針も出ています。
エコカー減税の政策効果が薄れてしまっている
「低燃費・低排出ガス」なクルマの普及を促すために、2009年から始まったエコカー減税。
現在では、ほとんどが「エコカー減税対象車」のため、政策効果が薄まっています。
すでに、エコカー減税は「2019年4月~」縮小が始まっており、そのエコカー減税の縮小分から財源をねん出する動きもあり、今後の動向が注目されています。
現状サポカーは税金面のメリットないですが、任意保険の割引が始まりましたので紹介していきます。
サポカーの任意保険割引は2019年より開始

2019年よりサポカーに搭載される、被害軽減ブレーキのついたクルマは、AEB(ASV)割引という名称で任意保険料の割引が受けられます。
☑保険料の参考純率における割引:一律9%割引
参考純率に割引がかかるので、保険の支払額に対して9%割引されるわけではないですが、多くの人が年間数千円以上の恩恵があると思います。(加入プランによる。)
次は、適用条件を詳しく見ていきましょう。
保険会社の運営経費を除いた、事故時に支払いにあてられる純保険金のこと。料率は損害保険算出機構が算出しています。
任意保険割引の条件
適用条件は以下になります。
- 普通・小型自動車:AEB搭載車で型式発売後3年間
- 軽自動車:AEB搭載車(※)
◆各種割引を受けるためには、ユーザーの申し出が必要。
※2020年1月以降は普通・小型車と同じく型式発売後3年間となる予定
注意すべき点は、型式発売後3年間であること。
新しく新車を購入したとしても、そのクルマの発売日が2016年4月だとしたら、2019年4月までしか、割引を受けられないことになります。
また、保険会社によって違う場合がありますが、基本的に割引を受けるためには「ユーザーが申し出」を行わなければいけません。
とはいえ、自分のクルマがAEB割引になるかわからない方も多いと思いますので、次は確認方法を紹介します。
割引対象車か確認する方法
概ねになりますが、AEB割引の対象車の確認は、「損害保険料率算出機構」さんのサイトで出来ます。
実際に割引が適用されるかどうかは保険会社によりますので、サイトで確認したら保険会社に連絡してみましょう。
サポカー減税-まとめ
本記事では「サポカー減税|サポカーの優遇措置はいつから?【任意保険割引はすでに】」について書きました。
転ばぬ先の杖として、事故抑制につながる「サポカー」ですが、現状は税制面の優遇はないものの、任意保険の割引があることがわかったと思います。
自動車業界は「税制大綱」と「技術革新」により私たちを取り巻く環境が大きく変わりそうな動きがあります。
今後の情報に注目し、これからも情報の提供に努めていきますね。
✔︎65歳以上限定サポカー補助金始まる
令和2年3月9日よりサポカー補助金制度がスタートしました。
最大で10万円の補助金を受け取れる制度について下記にまとめましたので、サポカー購入を検討している方はこちらもご覧ください。

それでは、ドラプレ君(@PleasureDriving)がお送りしました!
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